免責決定がなされても支払義務のなくならない一部の債務

免責決定がなされても支払義務のなくならない一部の債務

裁判所に免責の申立てをして問題なく免責決定を受けることができると原則として残りの全ての債務の支払義務はなくなることになります。そのため、完全に返済が不可能な状況にあり自分の財産を全て処分しても足りない場合には自己破産をすることが必要になってきます。

 

もっとも、自己破産には「一部の債務を除く」という条件が付いているため該当の債務に関しては支払義務がなくなるわけではありません。よって、該当の債務を抱えている多重債務者の方と言うのは自己破産をしても完全には問題が解決されることにはなりません。

 

支払義務のなくならない一部の債務(破産法366条の12)

 

租税

 

破産者が悪意を持って加えた不法行為に基づく損害賠償請求権

 

破産者の雇人の給料、預り金、身元保証金

 

破産者が故意に債権者名簿に記載しなかった請求権

 

罰金、科料、刑事訴訟費用、追徴金、過料など

 

上記に関しては支払義務がなくならないため自己破産をすれば何とかなると考えている方は注意が必要です。特に不法行為による損害賠償というのは自己破産によっても解決することはできないという点をきちんと認識していないと大変なことになってしまうでしょう。

 

自己破産をすればどんな状況にあったとしても解決できると思い込んでいる方も多いのですが実際には手続きを行って財産を全て失ったとしても解決できない債務というのも存在します。そのため、債務整理をお考えの場合にはこの点に十分留意するようにしてください。

 

なお、自己破産には免責不許可事由というものが規定されており、この免責不許可事由に該当している場合にはそもそも免責を受けられないという決まりになっています。これについては自己破産を検討中という方であれば一度は耳にしたことがあるという方も多いかもしれません。

 

もっとも、免責不許可事由に関しては一部該当しているという場合であれば裁判所の裁量により免責を受けられることもあったりします。そのため、「自分の債務は免責不許可事由に該当しているから自己破産をすることができない」と決めつけずに手続きを行ってみることが大切です。

 

免責決定がなされても支払義務のなくならない一部の債務に関しては必ず自力で支払いを行っていく必要がありますが、免責不許可事由に関しては例外も存在します。そのため、債務整理を考える際には一人で結論を決めつけずに必ず専門家に相談するということが大切です。

 

 

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